FRB設立の成否

 アメリカの世界パワーへの浮上を下支えするかのように、金融制度もまさに劇的といえるほどの変貌ぶりを示した。第1次大戦前、アメリカは、すでに世界最大の経済大国だったにもかかわらず、農業の季節的な資金循環に規定される相対的に遅れた金融制度に悩んでいた。

農村群から都市群に流れた資金が最終的にはニューヨーク所在銀行に集まり、それが株式を担保にした短期のブローカーズ・ローンに貸し付けられて証券市場へと流れて行った。そうすると、株価の乱高下に規定される金利は、安定的なものからはほど遠いものとならざるをえない。だからこそ、イギリスの手形を基礎にした割引市場創設の必要性が銀行改革運動を支えたのである。

 農村からインターバンク取引を経てニューヨーク証券市場に流入した資金は、農繁期になって農村での資金需要が高まると、再びニューヨークから農村に流入するので、その補填としてロンドンからの借り入れが必要だった。一方では農村の資金需給に依存し、また他方ではロンドンからの資金借り入れに依存するという資金循環構造こそが、さらには「最後の貸し手」としての中央銀行を欠くという金融構造こそが、第1次大戦前のアメリカを規定していた。 

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